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研究ユニット

福祉工学ユニット

ユニットの概要

 高齢社会の急速な進展に伴い、心身の機能が低下した高齢者や心身障がい者の自立を促進し、生活の質(QOL:Quality of Life)向上のための福祉用具の開発が求められています。また、福祉分野は「新成長戦略」の1つとして位置づけられており、ライフ・イノベーションの目的実現に向けて、高齢者や障がい者に関する研究開発と福祉関連に携わるものづくり人材の育成は重要となっています。
 福祉ユニット(U40)では、高齢者や障がい者の生活を豊かにする福祉用具の研究・開発を行います。

教員
主な研究テーマ

【食事支援システムの開発】

 高齢者の要介護者や頸椎損傷のような重い障がいを持つ人が、自立して食事を行える食事支援システムを開発しています。顎でレバー操作してロボットを動かします。また、スイッチ操作が困難な脊髄損傷などのユーザを想定し、ジェスチャ入力によってロボットを操作することができます。
 

【障がい者スポーツ選手の競技評価システムの開発】

 視覚障がいをもつ選手への戦術指示には、グラフィック情報を提示するストラテジーボードやタブレットが利用できないため口頭で行なわれています。そのため、選手たちはコーチの戦略を直感的に理解することが困難となる場面があります。
 そこで、競技中のボールの動きを可視化し、視覚情報を他の感覚情報に変換して提示するマルチモーダル・ストラテジーボードを開発しています。
 

【ハプティクスインタフェースの開発】

 下肢で操作するフットコントローラは、バーチャル空間での移動やハンドトラッキングと併用した入力インタフェースとして活用されています。フットコントローラにハプティクスデバイスを搭載し、様々な触力覚を再現しようとすると装置が大きく複雑になり、省電力化や小型・軽量化が実用への課題となります。
 そこで、視覚情報と身体動作の不一致から生じる疑似力覚に着目し、疑似力覚を利用した下肢で操作するハプティクスインタフェースを開発しています。


【農業用パワーアシストスーツの開発】

 農作物の収量増加に向けた品種改良と情報収集のため、作物の生育の基礎となる光合成能力を調べることを目的として光合成速度測定が行われています。測定者は、約2 kgの測定装置を持ちながら、数百枚の個葉の光合成速度を測定するため、身体的に大きな負担となっています。
 そこで、肩・肘・手首の負担を軽減するアシストスーツを開発しています。
 

【障がい者求人情報のテキスト分析】

 希望や能力に応じて、誰もが職業を通じた社会参加のできる「共生社会」の実現のため、年々障がい者の法定雇用率が引き上げられています。障がい者求人サイトにある多くの情報から、企業の欲している人材像及び技術スキルを読み取ることは困難です。
 障がい者の求人情報をテキスト分析し、業界全体がどのようなスキル及び人材を求めているのかを明らかにします。